お金持ちの方々は”ギバーである”という特徴を持っていると言われています。
その成功者の方々がよく「人のために働くと自分にも良いことが返ってくるよ」なんていうお話をされるかと思います。
本記事では成功者にはなぜギバーが多いのかについて書いていこうと思います。
人は3つに分けられる
人は以下の3つの種類に分けられると考えられています。
ギバー | 与える人。 自分よりも他人を中心に考え、相手の利益や喜びに注目している。 「この人に何を与えるか、してあげられるか」と考える。 |
テイカー | 受け取る人。 常に自分中心に考え、自分の利益を優先させる。 「この人から何をもらおうか」と考える。 |
マッチャー | 損得のバランスがとれている人。 公平性を重視し、相手の出方に合わせて損得のをバランスよく五分五分で保とうとする。 「この人からもらったから、その分返そう」と考える。 |
この『ギバー』『テイカー』『マッチャー』の中で最も多いのがマッチャーであるといわれています。
特に日本の場合は「何かをしてもらったらお返しをする」といった習慣を持たれていますから、『マッチャー』が多いのは頷けますよね。
ですがたまに、生活をしていると「もらうだけもらって、お返しどころかお礼の1つもできない人」がいたりしますよね。
または人を騙してでも利益を得ようとする詐欺師や、日常生活の中で一方的に何かをしてもらおうとする人がいますがこういう人を『テイカー』だといえます。
その逆で、困っている人がいれば助けになったり、相手を喜ばせようと努力している人がいたりします。
そういう人の周りには人が集まり、笑顔で満たされているということがあります。
こういった自分の利益よりも他人の利益を優先させることができるのが『ギバー』というわけです。
実際のところ、「必要な人に必要なものを与える」ことは素晴らしいことだと理解はしているものの、自分の損を考えてしまい行動に移せないというのが一般的ですよね。
スポンサーリンク
成功者にはなぜギバーが多いのか
「成功者にはギバーが多いのではなく、ギバーだから成功者になれた」というのが正しいかもしれません。
例えば、10人のチームで仕事をするとして、その仕事の報酬が1000万円だったとします。
※ここではギバーの人をAさんとします。
そして、Aさんは責任者でもあり、その業界では報酬を多くもらえるというローカルルールができていたとして、Aさんは報酬を多くもらうことができます。
仕事が終わり、報酬を分けるときにAさんは「1人10%で分けましょう」と持ち掛けるわけです。
本来であれば、マッチャーが責任者としたら、責任者であることから自分に作業量に見合った分の割合を報酬に加えるかと思います。
テイカーであれば、「自分はこれぐらい作業をしたんだ」などと嘘をついてでも、報酬を増やそうとするはずです。
この3つの行動の中で次も「一緒に仕事がしたい」と考えるのはどれかと聞かれれば、きっとAさんの行動ですよね。
「Aさんと仕事をするといいことがある」と一緒に仕事をした人は思うわけです。
それに加えて、他者の利益を考えた行動により信頼を勝ち取ることができることもあります。
これにより、本当だったら1度切りの仕事だったものが、一緒に仕事をした人が企業に口添えしてAさんに仕事が舞い込んできたり、1人ではできないことをAさんが困っているときに協力してくれることに繋がる可能性もあります。
本来であれば、数百万の報酬だけが残る状況だったはずが、他者の利益を考えた行動により、何千万や何億円の価値を作り出したり、大きな成果を上げることができるようになったりするわけです。
大きな成果を上げるときには自分一人の力では実現できないことがほとんどですから、そういった自分の目的や大きな夢を実現させる他力の力も結果的に得られるといえるのです。
また、自分に良くしてくれる相手には基本的に人は「足を引っ張ってやろう」などと考えづらいものですから、そういった外部からの妨害も受けにくいというのも挙げられるかもしれませんね。
スポンサーリンク
なぜテイカーが成功できないのか
一見、人を騙したり、人を貶める『テイカー』がギバーよりも優位に立てるような気がするような気がします。
人を騙す技術を磨けば、他人を信頼させたり、うまく人をコントロールできると考えられますから、テイカーのほうが部があると思えますよね。
ですが、このテイカーが成功できないのは『マッチャー』の存在が関係していると考えられます。
もちろんテイカー同士で足を引っ張りあった結果、純粋な信頼を勝ち取りやすいギバーが頂点に収まることもあるかと思います。
それでも、テイカーの妨害の影響は大きいですから、他者の利益を優先させるギバーだけでは難しいと考えます。
そこで、公平性を好むマッチャーが、不公平や理不尽な仕打ちを快く思いませんから、テイカーへ報復を行い、テイカーが排除されるといわれています。
これにより、周囲に不公平を感じさせるテイカーにはマッチャーという数の多い勢力によって、思惑の阻止が図られることで、結果的に成功できないということがいえるかと思います。
ギバーなのにうまくいかない人の特徴
ここまでの話で考えてみても、なんとなく「ギバーって周りを喜ばせて、自分も得ができるとか素晴らしいな」と考えるかと思います。
ですが、他人に尽くしているのに、なぜかいつまで経っても報われないという人も結構いるんです。
『ギバー』『テイカー』『マッチャー』の3つの収入面で考えてみます。
下の枠は3つの収入のランクを表したものです。
ギバーに書かれた文献ではエンジニアや営業など様々な業界での調査をしたとのことです。
上層;ギバー
中層:テイカー&マッチャー
最下層:ギバー
収入面で考えると、やはり最も大きな収入を得ているのが『ギバー』でした。
その次の中間は公平性を重視する『マッチャー』や自分の利益を優先させる『テイカー』とのことです。
そして、意外なのが最下層は『ギバー』であるということです。
ちなみに最下層のギバーの収入はテイカーやマッチャーの人たちと比較すると、約14%少ないとされています。
つまり、成功者に多いギバーですが、収入や地位などで最も低いのがこの『ギバー』であるということです。
自分よりも他者を優先させた挙句、最も低い収入になってしまうのは報われないですよね。
そうならないためにうまくいかないギバーの特徴を知り、報われないという状況をなくすべきだと考えます。
下には最下層の『ギバー』の特徴について書いていきます。
自己犠牲を美徳だと考えている
最下層のギバーは”自己犠牲を美徳だと考え、全てを受け入れてしまう”という特徴があるといえます。
そして、最下層のギバーの共通点は”テイカーと関わってしまっている”ということです。
全てを受け入れてしまうギバーはテイカーに搾取され続けるという状況をつくりだしているということです。
この3つの中で最も関わってはいけないのがテイカーの方です。
そして、テイカー同士はもちろん、マッチャーの方であれば公平性を重視するため、お互いの損得が平等になるようにするので問題はほとんどありません。
ですが、ギバーは「自分よりも相手」という考え方をしますから、頼めばやってくれるギバーに対して、すかさずテイカーが搾取しかかるのです。
他者の利益を優先させる『ギバー』と自分の利益を優先させる『テイカー』という一方的に利益が得られる状況になってしまうといえるのです。
テイカーは自分が得をすることを考える習慣があり、相手に与えるということは比較的少ないです。
そういったテイカーの要望にも答えてしまうのが、うまくいかないギバーの方に多く見られる特徴です。
そういう方は、会社からの収入や社会からの評価が低くなる傾向にあるといわれています。
例えば、会社でテイカーの上司の仕事を受けていたらどうでしょうか?
自分がこなした仕事を上司の手柄にされたり、自分の仕事が進まないといった自分を犠牲にしてしまうことに繋がります。
自分自身が周囲からいいように使われてしまうような状況ですね。
仕事といえども、自分が会社から評価して貰えるようにサポートをしてくる上司のほうが部下としてはありがたいわけですよね。
そうであれば、与える対象をテイカーではなく、マッチャーやギバーの方のために行動する必要があるということです。
相手の欲しいものを理解できていない
自分が良かれと思ってやっていたとしても、それが必ずしも相手に好印象を与えるとは限りませんよね。
それを理解せずに何かをしてあげたり、何かをプレゼントしたりしても、正直迷惑に感じてしまうこともあります。
こういった”相手の求めるモノを理解していない”というのが、最下層のギバーの特徴であるといえます。
人にたくさんのモノを贈ることがあっても、その人が欲しいものでなければ意味がないことがほとんどです。
例えば、男性が女性に頻繁にプレゼントをしているとします。
このプレゼントという行為は純粋に「贈りたいから贈っている」とギバーの人が考えているとします。
ですが、このプレゼントを受け取った相手が全く欲しくないモノを贈られたとしたらどうでしょう。
相手からしたら、ただモノを押し付けられたと感じるかもしれませんし、「これに対して何かをお返ししないといけないとか最悪…」と逆効果になってしまうかもしれません。
この状況はプレゼントに限らず、相手に何かをしてあげるということに対しても同様のことがいえます。
他者の必要としているモノ、欲しいと感じているものを一緒に過ごす中や相手の状況に合わせて求めていることを理解しなければならないということです。
自己完結してしまっている
他者のために自分の人生の時間を使って、何かに取り組むのは素晴らしいことです。
ですが、それを行う精神的金銭的対価がなければ、気づいてもらえなければ、無いのと同じことです。
自己で満足することができるという点はメリットがありますが、それ以外は何も満たされないという取り組みを行ってしまっているのが、最下層のギバーの特徴だといえます。
例えば、会社の人が過ごしやすいように毎朝早く会社に来て、オフィスを掃除していたとします。
これはとても素晴らしいことで、ほかの人がそれを知れば、感謝されることもあるかと思います。
ですが、感謝されるのはこそばゆいし、媚を売っていると思われたくないがために、誰にも気づかれずに取り組んでいました。
その結果、定年退職するまで気づかれることはありませんでした。
この例も、正直が自分が満足したいがためにやっているので問題はないかと思いますが、それでも他人のために何かを取り組んでいるというのは評価されるべきですよね。
最下層のギバーは誰にも認識されないような取り組みばかり行ってしまっていることが多いといえるかもしれません。
スポンサーリンク
成功者のギバーの特徴
「成功したいからギバーにある」といった考えは、利益を求めていますから『テイカー』ということになります。
ですが、もしも周りの人に喜んでもらいたいと心の底から思い、「他者のために行動できる人になろう」と考えているのであれば、成功しているギバーの特徴を理解しておく必要があります。
ここでは、成功しているギバーの特徴について説明していきます。
多くの人に与え続ける
成功しているギバーは”自分に余裕がなくても、他者のために行動することができる”という特徴があります。
一般の人であれば、自分が満たされていれば、そういった「他者のために」という考えを持つ方もいらっしゃるかと思います。
ですが、自分の置かれている状況に不満を抱いている場合は、自分のことを優先させるのは当然だと思えますよね。
これが成功できるギバーと一般の人との違いだったりします。
そんな成功しているギバーは自分自信が困った状況になったり、何か新しいことに取り組み始めようとしたときには、自然と人がたくさん集まってきます。
成功しているギバーの多くは基本的に与えるのはお金ではなく、その人に必要なことをしてあげたりということに重点を置いているといえます。
こういった「誰かのために何かをしてあげる」というギバーの行いを多くの人に与え続けることで、”ネットワークを作り上げることができる”のです。
これにより、一人の力より多くの人の力を使って取り組むことができ、より大きな成功を収めることができるということです。
見返りを求めない
成功しているギバーはギバーにとって最も大切な必須条件である”自分の利益よりも他者の利益を求める”という特徴があります。
そして、成功するギバーの考え方は、”みんなの利益を最大にするように与える”ということです。
ここで重要なのが「みんな」には自分も含まれているということです。
上手くいかないギバーは自分の利益を除外して考えてしまうのです。
これにより、自身がもらえる利益の取り分が少なかったとしても、周囲の利益が大きくなれば、その分、自分に入ってくる利益も大きくなるという状況を作り出すことができるです。
与える相手を選んでいる
誰かれ構わず与えていたら、テイカーに搾取されてしまいます。
信頼できる人間や助けてあげたいと思える相手でなければ、与えることは自分に不都合に繋がることもあります。
ですから、成功しているギバーは”与える相手を選択している”という特徴を持っているといえます。
ギバーも一歩誤った考え方を持っていれば、最下層のギバーと同じ状況になってしまいます。
尽くす相手はギバーが好ましいですが、マッチャーでも構わないといえます。
それに加えて、信頼できる尽くしたいと思える相手を選別して、惜しみなく与え続けるというのが成功できるギバーの条件だといえるかと考えられます。
スポンサーリンク
最後に:ギバーとして生きる選択
まず、本記事を読まれている方はきっと「成功したい」という気持ちが少なからずあるかと思います。
でなければ、ギバーについて知ろうとは考えないと思いますからね。
ですが、一般的には人を損させて反感を買うほどの自分の利益を優先させような方はいないと思いますが、自分の利益を考えるのは当然なことではあります。
基本的には自分の損を恐れる、テイカーに搾取されることを恐れているものですから、利益を意識するのは当たり前なことです。
ですが、この考えを少しづつでも他者に向けることができれば、自然と与える喜びに気づくことができるのではないかと考えます。
ギバーとして生きていく選択は人によっては覚悟のいる選択かもしれません。
ですが、周りの人が喜ばせることを追求する人生はとても素敵なモノなのではないかと思えませんか?
スポンサーリンク
スポンサーリンク
コメント