ほとんどの人は子供のころ、自分の純粋な気持ちから夢を持ったことがあるかと思います。
ですが、大人になるにつれて、もともとの夢を捨て、目先の問題に躍起になって取り組もうとします。
そんな状態で掲げられた夢は、現在の満足のいかない状況を打開しようという自分よがりのモノになりがちです。
そうなれば、自分だけではなく、他者をも不幸にしてしまうような状況になるのは火を見るよりも明らかであるといえます。
そんな自分よがりの夢を掲げている方にお伝えしたいのが、夢ではなく”ビジョン”を設定するべきだということです。
本記事では、混在しがちな夢とビジョンの違いとビジョンの設定の仕方を紹介していこうと思います。
ビジョンと夢の違い
ビジョンは夢や目標とは異なるものです。
ほとんどの人の「夢」や「目標」は
”欠乏感から作られる”
ことが多いです。
「今までの人生で華やかではなかったから、大きなことを成し遂げてモテてやろう」とか、「お金がないからお金持ちになろう」などの現状に満足していないから、自分が満足できるように目指すのが夢や目標なのです。
ですが、これは現状の自分は「ダメだ」という”自己否定”から生まれています。
この夢を達成できなければ、更に自分を貶め、自己肯定感を下げるのです。
これにより、今まで以上に自分の理想としている人生から遠ざかってしまうことがあるのです。
なぜなら、夢に必要な「他者から認められたいという欲求」に対して、自分が認められるとは離れた行動をとってしまうのです。
他人から褒められても「裏があるんじゃないか、自分なんて大したことがない」といった考えを持ってしまうことで、敵対的な姿勢をとってしまうことだってあるのです。
また、こういった欠乏感から作られる夢や目標は、他人や世間体から作られた仮初なモノだといえます。
それに対して、ビジョンは
”満たされた自分から作られる”
自分自身のやりたいことで社会に貢献したいと思う目的のことを言います。
ビジョンに生きれば、自分の本来の力を発揮して行動することができるのです。
なぜなら、あなたも感じたことがありますが、好きなことであれば、努力を惜しまないで取り組むことができるかと思います。
ゲームが好きであれば「どうやったら、この敵を効率的に倒せるだろう」など何時間でも考えることができますよね。
野球をプレイするのが本当に好き、将来はメジャーで活躍したいと考えていれば、1日何百回でもパットを振ることができるでしょう。
こうやって、自分を明確にして生きていれば、あなたが行動するだけで社会にとんでもない貢献ができるようになります。
夢を持つことは悪いことなの?
夢とビジョンの違いが分かったからと言っても、どうしても夢を掲げてしまうのが人間というものです。
ですが、まずお伝えしたいのが、ビジョンが良くて、夢がダメだと一概にいうことはできません。
自分の至らない部分が気になったり、満足できないという気持ちから夢は作られるというお話をしました。
それでも、人はそういった満足できないという気持ちから、現状を打開しようと努力できる、つまり成長意欲を見出すことができるのも夢の特徴です。
ですが、欠乏感のバランスがとりづらいというのが難点なのです。
自分を貶め、いきり立って行動した結果、自分よがりの行いになることが多いのが現状なのです。
そのため、度が過ぎた欠乏感から生まれた夢は、
”常に他者よりも自分を優先させる”
ことになってしまうことが多いのです。
逆に常に他者を優先させることは”自己犠牲”であり、世間から認められやすい姿勢だといえます。
だからといって、他者のために生きるというのは、もしかしたら他人のための人生になってしまうのではないかともいえます。
これでは、自分か他人かをどちらかを優先させる選択をしなければいけないとも取れます。
こういった欠乏感から生まれた自分を優先させる夢と他人のために生きるのでは、どちらとも良いとは言えませんよね。
そのため、「夢よりもビジョンを持ったほうがよい」というのが一般的な考えだといえるわけです。
ビジョンであれば、自分が満たされている状態で望んだ理想像ですから、自分のために努力ができます。
それに加えて、自分がこれ以上満たされない満足している状態で考えた目的ですから、自分以外の他者のために貢献したいと考えるのは当然というものです。
そのため、ビジョンは無意識に他者から信頼され、満足がいく社会貢献ができるようなモノに設定されるのです。
ビジョンの設定の仕方
夢は現状に満足をしていない欠乏感から、ビジョンは満たされている状態の貢献したいという気持ちから生まれるというお話をしました。
説明したことで、ビジョンの設定の仕方がお分かりいただけた方もいらっしゃるかと思います。
ですが、一応ここでビジョンの設定の仕方を説明していきたいと思います。
ビジョンの必要なのは、
”満たされている自分をイメージする”
”自分の理想像を明確にする”
となります。
”満たされている自分をイメージする”って意外と難しかったりするんですよね。
ですので、一番手っ取り早いのが、人生の中で幸せに溢れていたタイミングを思い出すことだと考えています。
誰にでも、そういった幸せに満たされ、他者にも幸せを感じてほしいという感じたときがあるかと思います。
それかもしくは、自分で行動して他者に喜んでもらえた経験を積むことも有効な方法かと思います。
会社で認められれば所属感が得られ、喜んでもらえば承認欲求が満たされます。
そして、人が最も幸せを感じるタイミングが、他者に自分が必要とされている、求められているという実感なのです。
こういった状態で考えることは、常にポジティブで自分の行動で誰かに喜んでも貰いたいという感情になっています。
そんな状況を作り出し、満たされている自分を再現するというのもが良いかと思います。
次に”自分の理想像を明確にする”ですが、これは「自分の好きなことで生きていきたい」「この人みたいにカッコいい人になりたい」といった理想をはっきりさせるということです。
その理想像は感情のままに、普段の生活の習慣できるようなモノが望ましいです。
これは現在の自分がどのようなモノに惹かれ、本来どのようなことがしたいかといった、自分のことを自問自答しながら理解していく必要があります。
実はこの「自分を理解する」が一番時間がかかり、大変なものでもあります。
ですが、人生の中での重要な選択を強いられたときに、自分が後悔しない最善の選択をするために欠かせないものでもあります。
ですので、時間をかけてでも、自分に対して理解深めていくことは大切なことだといえるでしょう。
上記のようにビジョンを設定するためには、自分が満たされている状態で自分の理想像を明確にすることが必要なのです。
ぜひ、ビジョンの設定を行い、より良い充実した人生を作り上げていってください。
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