どうも、むぅチャソ(@mw_chaso)です。
今回は映画『ザ・ロード』のレビューを書いていきます。
ネタバレを含んでいるので、気をつけてよんでみてください。
『ザ・ロード』のあらすじ
荒廃した世界で生きる親子がいる。
作物も育たない、動物もいない、人間同士がお互いに食べ物にみえてしまうほど酷い世界。
そんな世界で父は子を思い、息子は父を思い、生き抜く。
主人公たちは”善き人間”であろうと、必死に残酷な世界に抗い続ける。
そんな親子は寒さから逃れるため、温かい地がある南を進み続けるのだった。
『ザ・ロード』の感想・評価
個人的な評価:7.1/10点
ここまで人間の醜い部分を表現した作品はみたことがない…。
それだけに人の人生を変える力を持った作品だと思う。
ボクは『ザ・ロード』をみて衝撃を受けました。
そして、”人は極限状態に陥ると道徳を失う”ということにショックを受けました。
ここまでリアルに”人間の本性”ともいえる部分を丸裸にした作品は出逢ったことがありませんでした。
なので、「観た人の人生を変えるほどの力を本作は持っている」と思う。
※個人的にはもっと評価を上げたい。
ですが、心が弱い人やネガティブな感情を持った人が本作をみたら耐えられないかもしれない。
それほどまでに人間を醜く描かれている。
だから、お勧めできない人がいるという意味でこの評価にしてみました。
できれば、多くの人にみたほしい作品!
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「生きていくとはどういうことか」を考えさせられる
希望がなければ人は生きてはいけない…。
「将来〇〇になりたい」「きっとうまくいくハズだ」と人は人生に何かしらの”希望”を持っているかと思う。
希望があれば、人生を諦めずに生きていける。
でも、もしかしたら、希望が見いだせない”絶望的な状況”もあるかもしれない。
どうあがいても自分では覆すことのできない状況。
その自分がどう頑張っても覆すことができない絶望的なケースが『ザ・ロード』では表現されている。
作物も育たない、野生の動物も少なく食べ物に困る状況は人を狂わせ、”人間同士が食べ物に見えてしまう”ほどの悪環境。
そして、その環境が「これから一生続く」と誰もが思う。
そんな世界で良心を持った人間が希望を持つことなんてできるわけもありません。
夜も怯えながら過ごさなければいけない、満足に食事もできないといった状況に「自分もなったらどう生きていくのか」と考えさせる深い作品になっていえる。
結末のメッセージ性が強く、刻み込まれる
残酷で生きるのが苦しい環境で育った真面な人は他人を信じられるのか…。
本作の結末はとても感慨深いモノがある。
ネタバレになるのですが…。
主人公は息子を残して死んでしまう。
その後、一人の男性が残された息子に「一緒に来ないか?」と提案する場面がある。
息子は窃盗・殺人・食人が横行する世界で生まれ、今まであった人間のほとんどが自分の命を狙う残酷で危険な生き物であったことは理解している。
にも、関わらず幼い子供ながら考え、男性に「ついていく」ことを決断する。
この選択に対して、すごくメッセージ性を感じる方も多いのでないかと思う。
本作の終末とも言える世界であることから、悲惨な結果で終わる可能性が高いが、それでも人を信じることを選択する息子。
もしかしたら「自分一人で生きていけないことを理解している」からついていくのかもしれない。
もしかしたら、父親に言われた「火を運ぶ」という”人間らしさを取り戻す希望”のようなものが、その男性に感じたのかもしれない。
この解釈によって結論が変わりうる本作の結末は深さを感じ、視聴者の心に刻み込まれると感じる。
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気持ちが落ち込むかも…
「絶望感の中で生きる」がテーマになっている。
だから、普段からネガティブな人は要注意…。
ネタバレになるのですが…。
主人公の妻は世界に絶望し、希望を持てなかったことで自ら命を絶った。
これは「生きるのを諦めれば楽になれる」といった選択をしたくなるほど残酷な世界であることがわかる。
こういった途轍もなく暗いテーマを貫く作品であることから、ネガティブな考え方を優先させてしまう人には耐えられない作品になっていると思う。
なので、多くの人に本作品をみてほしいが「誰にでもオススメできる作品ではない」という意味でここでは警告をしておきたい。
人間不審になるかも…
人間、命の危険を感じればなんでもする…。
本作は”人間の本性”を全体を通して描かれている。
”人の本性が表れるのは余裕のない状態”のときである。
本作では世界の終わりともいえる設定になっており、常に人間は本能のままに行動している。
これは「自分が生きるために…」と人間として犯してはいけない尊厳を失った結果だといえる。
そんな人間の本性をリアルに表現された本作をみて、「自分たちが関わっている他人は極限状態に陥れば裏切られる」と真に受けてしまう人もいるかもしれない。
そういう意味で「人間不信になるかもしれない」とここでは警告しているわけである。
それほどまでに人間の本性を生生しくリアルに表現されているのである。
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