人はモノを購入するとき損得を考えてから購入すると考えられます。
その損得はそのモノの価格や消費者の満足度によって判断されるものです。
そこで、本記事では需要と供給の関係について重要な概念の「限界メリット」と「限界コスト」についてご説明していきます。
限界メリットとは
限界メリットとは財を1つ買うことで得られる満足度を金銭的な大きさに置き換え直したものをいいます。
みなさんはモノ(財)を購入した時には満足感が得られると思います。
ですが、購入する数が増えるごとにその対象の財への魅力的に感じる度合いが変わってくると思います。
この話はよく「りんご」を使って説明されていますので、本記事でも「りんご」を使って説明していきます。
「りんご」の部分は自分の好きなもので想像しながら読んでみてください。
あなたはりんごがとても食べたくなり、スーパーに買いに行きました。
スーパーでは、りんごが1個100円で売っていました。
そのりんごを1個購入したとき、あなたは200円ほどの満足が得られるとします。
それが2個目で150円、3個目で100円の満足度が得られるとします。
これはもちろん消費者の主観的な評価になりますが、ここではそれを金銭で表示できると考えます。
このように限界メリットとはりんごを買ったときに得られる満足度を金額で表したものです。
限界コストとは
限界コストとは1単位だけ余計にその財を購入するときにかかる総コストの増加分のことをいいます。
例えば、1個100円のりんごが売っていました。
そのりんごを3個は買うことは決断していますが、4個目に買うか悩んでいます。
悩んでいる理由は、4個目のりんごを買うことで得か損かを判断しようとしているからです。
そんなとき、みなさんはきっと4個目のりんごを食べたときに100円以上の満足が得られるか考えますよね。
このときの場合、4個目のりんごを買ったときの総コスト(400円)と悩み始めた金額(300円)を引いた金額が限界コストというわけです。
今回は対象の財をいくら買っても1個当たりの財の金額は固定だったため、1つ当たりの財の金額と同じとなっています。
最適な消費行動とは
経済学的な最適な消費決定の条件は、限界メリットと限界コストが一致することです。
ここでもう一度おさらいしておきます。
限界メリットとは財を購入したときに得られる満足度を金銭的に表したものでした。
限界コストとは財を購入する際に悩み始めた1単位の金額を合わせた総額とその1単位を買わなかったときの総額との差額のことでした。
最適な消費行動を本記事の例の続きで考えてみます。
スーパーに1個100円のりんごが売っていました。
そのりんごの限界メリットは1個目が200円、2個目が150円、3個目が100円でした。
限界コストはりんご1個当たりの金額と同額の100円でした。
そして、4個目のりんごを購入するか悩んでいました。
もしも、4個目のりんごを食べたことで得られる満足度である限界メリットが50円だったどうでしょうか?
100円のりんごを50円程度の満足度しか得られなかったら、「りんごは3個で十分だったな、損しちゃった」と感じると思います。
ということは、3個目までであれば、限界メリットが100円以上だったので満足した状態でいられたわけです。
この例えであれば、りんごを3個目までの購入が最適な消費行動といえるのです。
価格変動について
もしも、財の価格が変わるとその財の需要も増減するといえます。
限界メリットと限界コストの関係性から考えることができます。
例えば、スーパー売られているりんごの価格が1個あたり200円になったとします。
その場合、本記事の例えを引き継いで考えてみます。
限界コストが100円だったところが200円になります。
限界メリットは消費者の主観的な評価なので変化することはありません。
これで条件で考えてみると、りんご1個目の限界メリットが200円、2個目が150円になります。
こうなると消費者はりんごの購入を1個に抑えることで損はしないということになります。
逆にりんごの価格が下がれば、需要が上がるということがわかります。
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