単純接触の原理とは – 恋愛やビジネスにも活かせる心理学テクニック

心理学

 

初めはそんなに気になっていなかった相手でも、顔を見合わせたり、会話をする機会が増えると、気づいたときに好意を抱いていたなんてことはありませんか?

 

今までの経験上、絶対に見向きもしないような相手でも、なんか気になって仕方がないみたいな。

なんでかわからないけど、毎日会っているのに、会いたくなってしまうみたいな。

 

こういった「毎日」「頻繁に」といった回数によって好意が引き出されることがあります。

その好意はもしかしたら、” 単純接触の原理 が働いたのかもしれません。

 

本記事では、そんな気になる異性にあなたを意識させてしまうテクニックやビジネスシーンでチャンスをつかむために役に立つ「単純接触の原理」ついて説明していきたいと思います。

 

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単純接触の原理とは

 

「単純接触の原理」とは人はある対象と繰り返し接触することで、その回数が多いほど、関心や好感度が高まるという心理的働きのことを言います。

また、ザイアンスが提唱したことから「ザイアンスの法則」とも呼ばれることもあります。

 

初対面の場合、短い時間で意気投合して仲良くなるといったことは、よっぽどのことがない限りありませんよね。

ほとんどの場合が、何度か顔を合わせていくうちに徐々に仲が深まっていったり、好意を抱いたりしていくと思います。

このように何か特別なことをするでもなく、何度も接するだけで好意を持つ原理を「単純接触の原理」と言うわけです。

 

 

この単純接触の原理を結論づけた実験があります。

アメリカの社会心理学者「ザイアンス」は、人に対する接触回数と相手に対する評価の相関性についての実験を行いました。

 

12枚の男性の顔写真を被験者である大学生たちにランダムにその顔写真を見せ、好感度を調査しました。

その12枚の顔写真を見せる回数はそれぞれの被験者で変えて、調査されました。

 

その結果、最後にどの顔写真が好感を持てるか聞いてみると、見せる回数が多かった顔写真を選択するという結果となりました。

このことから、実際にあったこともない、先入観のない男性の顔写真に対して、見る回数で評価が変わるといったことがこの実験で分かったのです。

 

この実験から人に親近感や好意を持ってもらう方法として、「頻繁に顔を合わせる」という行為が有効であることが結論づけられたのです。

 

 

ビジネスシーンでの単純接触の原理

 

単純接触の原理はビジネスシーンでも、同様のことが言えます。

 

例えば、あなたが入社したばかりで上司とは、壁があり、良い関係であるとは言いづらい関係だったとします。

ですが、毎朝挨拶を交わしたり、仕事を一緒にこなすといった、毎日のように顔を見合わせ、コミュニケーションをとることで、いつしか仲が深まっていることがあるかと思います。

これが私たちの身近で感じられる「単純接触の原理」というわけです。

 

また、営業でも1、2回では取引相手に取り合ってもらえなかったりします。

ですが、粘り強く同じ相手に顔を見合わせることで誠意が伝わったという経験をされた方も多いかと思います。

そして、そのあともその先方とコンタクトを取り続けることで、仕事を回してもらえるようになったなんて話も聞いたりします。

これも、何度も相手と接触することで好感を持ってもらえたといえます。

 

このようにビジネスシーンでも単純接触の原理が有効だったりします。

ですが、この原理は対象が自分に対して、嫌いや生理的に受け付けないといった強い「先入観」を持っている場合は、何度接触しても好感を持ってもらえないことがありますので注意が必要です。

 

 

恋愛での単純接触の原理

 

あなたは初めはそんなに惹かれていない相手だったけど、毎日顔を見合わせているうちに好きになってしまっていたということはありませんか?

 

例えば、学生の頃なんかは毎年のクラス替えごとに好きな人が変わっていたなんてことはありませんか?

それも毎回同じクラスの異性に恋をしているみたいな。

これはクラスが同じことで、毎日嫌でも顔を見合わせる環境から引き起こされていることが多いです。

 

そうしていくうちに、何かのきっかけで気になって、顔を合わせることに好意が増していくといった単純接触の原理が働いたわけです。

そのため、学生の同級生はもちろん、社内恋愛など近くにいる異性と遠い異性では、近くにいる異性に軍配が上がるので、気になる異性には積極的に、かつ、さり気なくアピールすると恋愛が成就する可能性が高いかと思います。

 

 

また、身近にものでいえば、現在あなたが好感を持っている女優さんやアイドルも同様なことがいえると思います。

デビューしたての女優さんなどはテレビ出演が少ない時期には、あまり関心がなかったりします。

ですが、自分の知らないところで有名となり、テレビの出演回数が増えることで、毎日のようにメディアで顔を見るようになってきました。

そうすると、いつの間にか、その女優さんに対して、あなたの好感度が高まっている状態になったりするのです。

 

このように初めは興味がなくても、何度も接触することで良い感情が沸いてくるということがあるのです。

 

 

単純接触の原理の応用

 

ここまでで、何度も顔を合わせることで単純接触の原理が働き、相手に好意を持つということを説明してきました。

ですが、実際に職場が同じでなかったり、距離があったりで顔を合わせる機会を増やせない方もいらっしゃるかと思います。

 

そこで、単純接触の原理を応用したテクニックをご紹介したいと思います。

 

こまめに連絡をとる

人は長時間の1回より、短時間を数回のほうが、相手に対して好意を持ちやすいということが分かっています。

つまり、相手の好意は会った回数であるということです。

 

ですので、異性とのデートでは、時間を作るときには、無理して長時間をとるのではなく、ディナーなどの短時間の会う機会を作り、会う回数を増やしたほうが良いということです。

そして、これは実際に会うだけではなく、電話などでも同様なことです。

電話であれば、忙しくて時間が取れなくても、相手の声を聴くことができます。

 

ですので、週に一度、長電話をするのではなく、こまめに連絡を取ったほうが、相手からの好感度を高められるということです。

 

 

自分を思い出すようなモノを贈る

相手に贈り物を贈るときは、自分のことを思い出してくれるモノを贈ると相手に好感を高めることができます。

 

例えば、ひと手間加えて、サプライズや金属類であれば、相手の名前などを入れてあげるだけでも、印象への残り方が違います。

そして、普段から身に着けるアクセサリーや時計といった、どんなときでも目に入りやすいものが良いですね。

 

そうすると、実際に会っていないのに、ふとした時に相手が自分のことを思い出すような状況を作り出してあげると、あなたの好感度は保たれる可能性が高くなります。

 

 

単純接触の原理の注意点

 

これまでで、何度も顔を合わせると相手からの好感が高まるという説明をしていました。

ですが、こういった単純接触の原理でも、必要以上に会いすぎれば逆効果になってしまうことがあります。

 

そんなの当たり前ですよね。

相手から無意味に自分の近くをウロチョロされたら、不快な気持ちになったり、気持ち悪いという印象を持たれても仕方がないです。

単純接触の原理で押し切ろうと考えれば、相手からの印象が悪くなるということですね。

 

そして、そもそも相手から悪い印象を持たれている状態の場合、悪い状況になりかねないです。

悪いイメージが先行して、「しつこくされている」「迷惑だ」と思われれば、さらに印象が悪くなっていきます。

なにより、そうしているうちに異性であれば「ストーカー」だと思われたり、仕事であれば「営業妨害」なんてことになりかねません。

 

ですので、「適度の回数」、「相手から悪い先入観を持たれていない」ことを意識して試してみてください。

 

恋愛心理学【恋愛で使える気になる異性を理論的に惚れさせる方法】

 

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