仕事のモチベーションの心理 ~お金とやりがいはどちらを選ぶべきか

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仕事のモチベーションの心理について

 

私たちが仕事をするのは、お金のためだと思われがちです。

ですが、その人によって働く理由は様々です。

そして、どんなときに「仕事をちゃんとやろう」と考え、どんなときに「手を抜いてもいいか」といった気持ちになるのかを考える必要があります。

そんな仕事に対してのモチベーションはどうやったらあげることができるのか。

本記事では、「お金」と「やりがい」の両方に関連するモチベーションについて説明してみようかと思います。

 

 

モチベーションとは

 

あなたはなんのために仕事をしていますか?

そして、どんな状況であればモチベーションを保てると考えていますか?

多くの人は「もちろん、もらえるお金が重要だ!」と考えている方が多いんじゃないでしょうか?

または、「やりがいがなければダメだ」と考える方もいらっしゃるかと思います。

こういった「金銭的なモチベーション」と「やるがいからのモチベーション」があるということです。

確かに、この2つのモチベーションがある仕事はとても理想的だといえます。

 

ですが、「やりがいからのモチベーション」がありながらも、1つの要因でそのモチベーションを下げてしまう場合があります。

例えば、「人を助けるという行為」で考えてみます。

あなたは人を助けたいという気持ちから「ボランティア」に参加しました。

そんなあなたは、そのボランティアで多くの人の笑顔がみれてとてもやりがいを感じ、これからも続けていきたいと考えていました。

ですが、そのボランティアに企業が参入し、その企業から1日のボランティアの代金として1000円支給されることが決まりました。

あなたはどう感じるでしょうか?

いままでは「多くの困っている人を助けたい」という理由からボランティアに参加していました。

その状態でとても満足していました。

ですが、1日1000円支給されるといったお金が絡むようになりました。

多くの人はここでモチベーションが下がるのではないでしょうか?

「1日働いてたったの1000円?」「お金のためにやっているわけではないッ!」と感じるんじゃないでしょうか?

また、中には「無償の親切」を美徳と感じ、それが行動原理になっているかもしれません。

このように働きに見合わない報酬は、かえってモチベーションを下げることに繋がるということです。

 

このことから、「やりがいからのモチベーション」と「金銭的モチベーション」は共存できない場合があります。

また、金銭的モチベーション的要素が加わることで、やりがいからのモチベーションが消えてしまうことがあるということです。

そのため、仕事に対してモチベーションを保つためには、この2つのモチベーションを理解しておかなければならないということです。

 

 

金銭的なモチベーション

 

会社に雇われている従業員のモチベーションについて考えてみましょう。

会社側が従業員のモチベーションを上げようと考えたらどんなことが思いつきますか?

きっと多くの人が「お金を与える」といった金銭的モチベーションにアプローチをとると思います。

もちろん、これは効果的なモチベーションの上げ方だといえます。

ですが、思ったような効果が得られないこともあるということを覚えておいてください。

 

外国の大学で「ボーナス」と「作業量」の関係性について調査する実験が行われました。

それは週の初日だけに「1日の作業量によってボーナスを与える」といった制度を導入するというものでした。

これを実施したところ、週の初日だけでみてみると、この制度を導入する前と比較すると作業量を向上させることができました。

ですが、問題なのは初日以降の週の作業量であり、その制度が導入される以前より作業量が下がってしまいました。

これは週の初日のボーナスが悪い意味で長期的に影響を及ぼすといった「残存効果」が出てしまっといえます。

このことから、従業員はボーナスを受け取れるときだけ、モチベーションが上がり必死に働きます。

そして、それ以外の日はボーナスがないことで、前日と比較して無意識に作業量をセーブしてしまったと考えられます。

もしくは、昨日はボーナスがあったけど、今日は何もないからやる気が起きないなと感じたのだと考えられる。

それはそうですよね、お金目的で働いている方にとっては、頑張っても頑張らなくても収入が同じなわけですからね。

会社員の方もボーナスの前や年末に連れて昇格することを意識して、必死の働き始る人が多いですもんね。

このようにお金を成果として捉えられる状況を作ると、人は計算高くなり、その影響で成果が下がってしまうことがあるということです。

 

この結果から、ただモチベーションを高めるために、お金を与えることはかえって、求めた結果どころか逆効果になってしまうこともあるということです。

このことから、お金を与えればモチベーションが上がるといった考え方は改めるべきだと考えられるでしょう。

 

 

やりがいからのモチベーション

 

お金を与えるなどの金銭的なアプローチはうまくいかないことがあるという説明をしました。

では、やりがいからのモチベーションはどうでしょうか?

 

こんな話を聞いたことがあります。

その年、自分の子供が生まれる会社員がいました。

その会社員の方にボーナスの代わりに上司から自分が使っていない部屋を1年間貸してあげるという提案をされました。

上司のその使っていない部屋は会社のすぐ近くにあり、子供が生まれるのだから家族と過ごす大切な時間を少しでも増やしたほうが良いといった思いやりの気持ちからの提案だったそうです。

その提案を受けた会社員は、10年以上もその上司を慕い、熱心に仕事をしたそうです。

このように自分に対して、思いやりを持った上司を一緒にいて楽しい、喜んでもらいたいといった「やりがい」が生まれたとも言えます。

 

ですが、ここで考えることは「ボーナスの代わりに部屋を貸す」といった点です。

本来もらえるボーナスを使えば、もっと良い部屋に住むことができたのです。

ですが、それを差し引いてでも、会社員は上司の思いやりのある提案を受け入れました。

その後、今まで以上にモチベーションを高め、仕事に打ち込んだということです。

上司から部屋を借りる提案を受けなければ、これまで以上の高いモチベーションを長時間保つことはできなかったということです。

 

ここでお伝えしたいのが、ボーナスといった金銭的なモチベーションよりもやりがいからのモチベーションのほうが上回る結果になるのではないかといったことです。

 

 

モチベーションの使い分け

 

本記事では「お金」と「やりがい」といった、2つのモチベーションがあるという説明をしました。

自分のモチベーションを意図的に上げるために、どのような条件を満たすべきかといったことを考えるヒントになるかと思います。

また、他者のモチベーションに対してアプローチをするための方法がなんとなく掴めて頂けたら幸いです。

 

結局のところ、モチベーションの使い分けといっても、自分や相手に対して知るところから始めなければなりません。

何よりもお金に重きを置いている人には「金銭的モチベーション」を上げるアプローチが必要ですし、成長意欲の高い人には「やりがいからのモチベーション」を上げるアプローチが必要ですよね。

金銭的モチベーションなんかは出来高で頑張れば頑張るほど報酬が上がる仕組みを作ったりといった方法が挙げられますね。

ですが、やりがいからのモチベーションに関してはより高度なアプローチが要求されるかと思います。

最近の若い方々は1つの会社で定年まで働き続けようといった考えが少なくなっています。

そんな若い方たちには、将来的に役に立つ知識やスキルを身につけやすい環境を与えたりなどの方法が良いかもしれませんね。

 

そして、多くの人は「お金」も大事ですが、何より「やりがい」がなければ、いくらお金を与えてもモチベーションが上がることないこともあります。

そのため、再度書きますが、お金を与えるだけでモチベーションを保とうとする考え方を改めるべきだということです。

 

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