ソーシャル・プルーフとは ~人が流されてしまう理由がこれなんだ!

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流されてしまう原理『ソーシャル・プルーフ』とは

 

あなたは何かを選択をする際、何を考慮して決断しますか?

自分の感情ですか?

それとも、経験からなる知識ですか?

 

もしかしたら、あなたは自分自身の考えで決断していないかもしれません。

実は多くの人が周囲に同調し、それが正しいことだと考えています。

このことから、多くの人が自分の考えでなく、大多数の考えに合わせた決断をするということです。

あなたも「周りの人たちがしているから正しいことなんだ」と考えることはないでしょうか?

 

この考え方を社会心理学の用語でいうと「ソーシャル・プルーフ(社会的証明)」に当たります。

本記事では、その決断する際に働く「ソーシャル・プルーフ」についてご説明していきます。

 

ソーシャル・プルーフとは

 

ソーシャル・プルーフとは人は本能的に他人の行動を正しいはずだと考え、その行動に従ってしまう原理のことです。

人は群れるのが好きで、数が少なければ不安に感じるはずです。

「他の人はどうしているだろう」と判断の際に考え、多くの人がしていれば「それは素晴らしいことなのだからやってみよう」と思い込んでしまうということです。

 

例えば、同じ知名度の2つのラーメン屋があるとします。

ですが、片方ほうには長い行列ができ、片方が少しの行列ができています。

あなたはどちらを選びますか?

ほとんどの方が考えることもなく、長い行列のほうの行列に並ぶと考えられます。

ですが、どちらとも食べたことがなければ、どちらのほうが美味しいかというのは分からないはずですよね。

だからこそ、多くの人が選んでいる選択をするのです。

「こちらのほうが行列が長いから、もう一つのラーメン屋よりおいしいのだろう」といったように。

 

こういった考え方により、人は何かを判断するときには、周囲の判断に委ねようとするということです。

 

 

人は群れるのが好き

 

上記で「人は群れるのが好き」と書きました。

では、人はどのような群れを好むのでしょうか?

結論でいうと、自分と共通点のある群れを好むということです。

これは世界規模での話であれば「日本人の多くが」といったように、日本規模であれば「埼玉県の人の多くが」のほうが埼玉県に在住の人には強い魅力を感じるでしょう。

更により良い共通点であればあるほど、魅力が強くなっていくのです。

自分に自信がある女性であれば、「髪が長くてキレイな女性」「可愛い女性」といったグループに所属したいと考えますよね。

仕事ができると考えている方であれば「仕事ができるビジネスマン」といったグループを好むでしょう。

 

これはつまり、人が真似したいと思うような集団を好むということです。

 

 

あなたも人に流されているかも

 

上記ではソーシャル・プルーフとは人に同調して自分もやってみようと思うことだと説明しました。

ですが、これを読んでいる方の中には「俺は違うッ!」と周囲に流されないと感じている方もいるかもしれません。

そんな方は自分の考えを持って判断できる、決断力のある方だと思います。

ですが、人はやりたいようにやると他人と同じ振る舞いになることが多い傾向にあります。

 

例えば、こんな実験があります。

この実験では被験者1人に対して複数人の仕掛け人がいる状況です。

その状況で4本の線が書かれた紙をその場にいる人たちに見せる。

紙の左側の1本の線、右側にはa,b,cの長さの違う3本の線が書かれている。

左側の線と同じ線は3本のうちどれか選んでもらうということです。

明らかに「a線」の長さが一致するものです。

ですが、仕掛け人すべてが「b線」を選ぶのです。

それでも被験者は「a線」が正解だとわかっているのだから、a線を選べばよいだけです。

それなのに多くの被験者は、「a線」ではなく、「b線」を選択したという結果となりました。

また、仕掛け人の人数を増やすほど、自分の考えを選択せず、周囲との同調率が高まったのです。

もちろん、問題の難易度が上がれば、それだけ被験者の同調率が高まったといわれています。

更に自分が所属したいグループの中で実験されれば、飛躍的に同調率が高まったのです。

 

このことから、自分で当たり前のように判断できる選択に対してにも関わらず、周囲の人数が多ければ多いほど、同調してしまうということです。

決断力に自信がある方は、1人(自分)対100人の時では、自分が正しいと思う決断ができるだろうか?ということです。

 

この実験ではもう1つ分かったことがあります。。

それは、周囲に同調してしまう「ソーシャル・プルーフ」は1人でも、自分と同じ選択をする人がいれば、劇的に正しい判断ができるようになったということでした。

 

 

ビジネスでのソーシャル・プルーフ

 

人は周囲に同調するものだと理解し、人がほしいと思うということは、製品そのものを重視しているだけではないということに気づかなければならないのです。

例えば、購入したい商品があるとして、その商品は様々なメーカーで作られて売られています。

多くの商品の中から1つを選んで買わないということです。

あなただったら、その商品を買うときに何を判断材料に商品を選びますか?

きっと、利便性を重視されている方は性能で選ぶでしょう。

ですが、多くの人はそれだけでは「商品を買う」という決断には至りません。

そこで、最終的に考慮する情報として、「購入者の意見」を重視するのです。

あなたの場合は、アマゾンや楽天といった通販サイトの評価や個人サイトの意見をもとに決めると思います。

そして、多くの人の評価の高い商品を選択して購入するんじゃないでしょうか。

これは多くの人がその商品を高く評価しているから、「それは素晴らしいものだという証明」だと考え、商品を買うということです。

 

このことから、多くの人は自分以外の人もその商品やサービスを欲しがっているという事実が重要なわけです。

そのため、企業ごとの調査結果で良い結果であれば、その結果を手元に置いているだけではなく、一般の人たちに公開すべきだといえるでしょう。

このように、社会の標準がどうなっているのかを考慮することが、ビジネスで上手くいくためには欠かせないものなのです。

 

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