悪口とは
基本的に悪口は、その悪口を言われる対象が問題ではなく、言っている人間が悪口を言わなければいけない理由があるのです。
それは”自尊心を守るための自己防衛”です。
誰かと自分の実力を比べて、負けたと思ったとき、その屈辱感を消すために悪口を言うのです。
悪口は自分以外のモノを下げ、自分を上に上がったように感じられることで、安心するための手段だといえます。
そのためだったら、人を傷つけても問題ないと思っている方の悪い行為だといえるでしょう。
そんな悪口を大きく分けて2種類の例で説明していきます。
人間関係での悪口
ほとんどの方が悪口を言うときは、特定の相手に対して、悪口を言うかと思います。
そういった方々の悪口を言ってしまう心理についてご説明していきます。
他人の出世
会社から実力や成果を認められた会社員は昇給や昇格されます。
それは会社から同じ立場の人たちの中から選ばれた人のことだということです。
そんな人に対して、嫉み、劣等感を感じ、悪口をいう方々がたくさんいらっしゃいます。
よくドラマやマンガで、主役が成果を上げて多くの同僚から賞賛されている中、後ろの方で「チッ!調子乗りやがって…」みたいなシーンありますよね。
そして、その主役を悪い状況に陥れるようなことを画策するような悪いサブキャラがでてきますよね。
ですが、主役が自分に優しくしてくれたり、自分の都合の良い状態になると、一時的にその人に対して見る目が変わったりするんですよね。
これは現実でもすごくよくあることで、そういった人は常に自分が上でありたいと考えている人だといえます。
まずは、そういったポジションの人の悪口について説明をしていきます。
例えば、新入社員の時から仲の良かった同期がいます。
新入社員の頃はある程度同じぐらいの実力で、なんの実績もない状態なので、良好な関係が築けていたとします。
ですが、その同期が自分よりも早く出世して、立場に差ができたときどうでしょうか?
初めに感じるのは、同じ立場から相手が高くなったことで「劣等感」を感じると思います。
そういった劣等感を感じながらも、その同期に負けたという事実が納得いかないのです。
そして、いかにして相手を下げ、自分を上に上げるかといったことを無意識に考えてしまうのです。
そのままでいたら、自分の不甲斐なさを味わっていかなければいけないわけですから。
そこで用いられるのが、「悪口」なのです。
他人にその同期の悪口をいうことで、その同期に対して周囲の人間から悪い見え方になってほしいという願いからしてしまう行為なんですよね。
ですが、そんなことをしても、自分の実力が上がるわけでもなければ、立場が良くなるわけでもありませんよね。
その考えとは逆に、自分の立場が悪くなる可能性のほうが高かったり、さらに自分を惨めに思えてしまうような感情になってしまったりします。
こういった行為は、いってみたら、「非生産的な行為」に当たると考えられます。
独身仲間の結婚
独身同士で仲良くしていたけど、相手が結婚した途端、その人に会いたくなくなってしまったなんていうことはないでしょうか?
これは、相手が結婚したことで、相手からの結婚話や「早く結婚したほうが良い」といった会話を避けたいがためになってしまうことがあります。
それだと分からなくないような気がします。
ですが、中には置いていかれたといった悲観的な考え方や裏切られたといった気持ちから、距離をとってしまうなんて言うこともあるわけです。
よく結婚したら、疎遠になってしまったといった話を聞いたことがあるかもしれません。
特に女性の場合はよくある話かもしれません。
そういった自分が独身であることに加え、幸せな生活を送っている人たちを見て、将来への不安や嫉妬といったストレスをぶつける相手を探しているわけです。
それが、独身同士で集まっていたメンバーになってしまうことが多いのです。
矛先が決まったら、いかに結婚したことを後悔させてやるかといった方法を考えてしまうのです。
それから、独身の時のように自由に楽しめない、旦那さんがイマイチといった、相手が幸せでないことを伝え、思いしらせようと考えるんです。
こういった相手の幸せを壊す、もしくは後悔させることで、相手の幸せな気持ちを下げ、自分の状況を素晴らしくしようとするわけです。
これはいわば、自分が不安をに押しつぶされないための自己防衛だとも言えるかと思います。
組織に対しての悪口
「人間関係での悪口」では、昇格した特定の人を対象に悪口を言うというものでした。
ですが、今回は会社やグループといった大きなモノを対象にして悪口を言うということです。
例えば、「他人の出世」と同様、自分以外の人が認められている状況であったとします。
その際に、「この人を出世させるなんて、会社は見る目がないな」なんて考える方もいらっしゃるかと思います。
「俺はこんなに頑張っていて、ソイツよりも成果を上げているんだ!」といった主観的な考えを持っているといった状況ですね。
そういった場合、ほとんどの方が自分の実力ではなく、ほかの要因があって他に負けている状況なんだと思いたい衝動に駆られます。
そうして、自分の実力は十分だと思い込むことで、努力することを避け、楽をしたいという気持ちを納得させようとするのです。
これは意図的にそう考えていることは少なく、実際は無意識に思っている方がほとんどだと考えられます。
そういった「自分が原因ではない」といった方々はたくさんいらっしゃいますから、群れを作って、愚痴の言い合いが始まるのです。
正直これだったら、組織という大きな力に対して、個人の力ではかなわないわけですから、実質的な害はないことが多いですよね。
どうせ悪口を言うんだったら、そういった特定の人に当たらないで、大きなモノにストレスをぶつけてほしいものですよね。
悪口の対策
悪口を言うと自分の怒りが一時的に治まり、落ち着けますよね。
時には、そういった他人を貶めるといった考えではなく、ストレスや不安を吐き出す「愚痴」を言うのも大切かもしれません。
ですが、悪口は自分以外のモノを下げ、自分が安心するための手段だということを忘れないでください。
だからと言って、まったく悪口を言わないなんてことはできないですよね。
こういったことを理解している私でさえ、イライラしている時や嫉妬で、たまに悪口を言ってしまうことがあります。
ケースによって言ってしまうときがあるということですね。
こういった悪口をなくすための対策として、自分といった個人ではなく、集団といったチームで嬉しいといった考えを持つということです。
相手の悪いところを見て、自分の自尊心を守るのではなく、相手の幸せや成果を自分も一緒に感じてしまうといった方法ですね。
オリンピックで日本代表選手がメダルを獲得したときや、自分が応援している球団の勝利、好きなアーティストのメジャーデビューといったときの、自分以外の成果での喜びのようなイメージですね。
同期が出世をしたら、「俺たちの同期の星だぜ!」みたいな、友人が結婚したら「おめでとう!私も幸せになってみせるわ」といった、自分の誇りや将来の自分に置き換えて考えてみるようにすると良いかと思います。
きっとこの対策をきれいごとだと感じている方も多いかと思います。
ですが、結局悪口の根底は自尊心のようなプライドから来るものですから、こういった他からの喜びで満たす方法が有効だといえるのです。
結局、それ以外の方法になると自分も実現しなければ喜びで満たされないわけです。
それを糧に努力できる方は良いですが、それだと実現するまでには時間がかかり、その間はずっと悪口を言い続けることになります。
そして、手っ取り早い手段として、「悪口」といった相手を貶めて自分を上げる方法にいきついてしまうんですよね。
ですので、「周囲の喜びを一緒に味わう」がとても有効で、かつ周りの人を幸せにする方法だといえるのです。
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