カリスマ性の3つの要素とは
ここでいうカリスマとは常人を超える資質を持った人のことを指します。
そのカリスマ性には下記の3つの要素が必要だと言われています。
- 英雄的、預言者的脂質
- 一緒にいて気持ちが良いというシンプルな空間演出能力
- あらゆるものを雄弁に語るための知性
これは1つだけでも成立させることができればカリスマ性があるといえるのです。
本記事では、マンガの「サイコパス」の3つすべてのカリスマ性を持つキャラクターである槙島聖護で説明をしていきたいと思います。
サイコパスの槙島聖護とは
まずは、その槙島聖護のご紹介をしたいと思います。
サイコパスの世界では人間の心理状態や性格傾向を計測し、数値化する機能を持つ「シビュラシステム」が日本に住む国民を管理しています。
シビュラシステムが導入され、犯罪を未然に防ぐことが可能になり、ほぼ完全な国の治安の維持が実現しました。
それ以外にも、自身が最も活躍できる職場判定、理想的な結婚相手を見つけてくれるといった、人生の重要な基点となるライフイベントも見定めてくれるのです。
しかし、そんな多くの人々が平和で幸せに暮らせるようになった社会を壊す計画を立て実行するのが槙島聖護なのです。
作中の槙島聖護は自身のサイコパス(心理状態や性格傾向)をコントロールすることができ、シビュラシステムの天敵とも入れる存在です。
それに加え、槙島聖護は優れた知能と身体能力を持ち合わせているだけではなく、独自の哲学と特殊な価値観を持っています。
人の欲望を理解し、その欲望を満たす方法を熟知している槙島聖護は潜在犯をコントロールして、社会をかき乱していくのです。
そんな彼が社会崩壊の計画を立て、実行することで確実に社会を崩していくのです。
なぜシビュラシステムが統括する社会を壊そうとしたのか
槙島聖護は国民がシビュラシステムに依存することで、「本来の人間らしさ」を失っていると考えていました。
政府の目的である「平和」のような手に入れにくく、実現困難なものであればあるほど矛盾と問題が発生するものです。
それを簡単に実現する方法として、いままで考えられていた「平和」を政府の都合の良い「平和」に作り変えることです。
国民はシビュラシステムの万能さを実感し、認識することで正しいものだと錯覚しているのです。
本来のものではない形だけはそう見えるもので成立させる世の中になったのです。
それにもかかわらず、シビュラシステムに判断を委ねていることで自身で物事を考えて判断、行動することができなくなってしまったのです。
それにより、自由度の低く生き物として人間味を失ってしまうような社会になっていたのです。
国民がシビュラシステムの判定をもとに物事を判断することが当たり前になることで、自分自身が思考錯誤して人生を選んでいくことうをやめ、周りと同じような相対的な偏差値的な世界観を持つようになってしまったことにあります。
欲望や願望を行動に移すかをモラル的に判断できることが動物と人間との大きな違いなのです。
槙島聖護はこれを失った動物と何ら変わりない存在になった人間を貶めているような気持ちから本来の社会に戻すために社会を破壊しようと考えたのでしょう。
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槙島聖護のカリスマ性について
ここから、槙島聖護が作中で見せるカリスマ性をご紹介していきます。
下記が「英雄的、預言者的脂質」「一緒にいて気持ちが良いというシンプルな空間演出能力」「あらゆるものを雄弁に語るための知性」です。
英雄的預言者的資質
圧倒的な存在感を持ち、その人から発せられる言葉はすべて正しい、導いてくれると感じさせてくれることのことです。
自身の知らなかったこと、考えていても分からないことがあったとしても、この人は全て知っている節があると思わせるのです。
これは人々を管理するシビュラシステムという正しい圧倒的な基準がある世界では、生きづらいと感じている人たちは革命的な思想に賛同するのです。
また、情報的に閉鎖された環境、かつ昔と今を比較できる人間がいればなおさらです。
こういった現状の当たり前を間違いだと考え、正そうとする革命者の発言を聞き、違和感を感じ始める人が増えれば社会の治安が揺らぎ始めるのです。
このように魅力的かつ頭脳明晰、圧倒的な存在感と今の現状に変革をもたらすような大きな野望を持っている人間をカリスマと呼ぶのです。
一緒にいて気持ちがいいというシンプルな空間演出能力
ここでいう空間演出能力とは様々な相手に対して「居心地が良い」と感じさせるということです。
今の自分を変えたいと考える人、高見を目指す人は自分の成長に繋がるような経験や知識を与えてくれる人といるほうが居心地が良いですよね。
また、一般の人は自分を立て自分をあたかもスゴイ人間なんだと感じさせてくれる人と一緒にいたいを思いますよね。
それ以上になると純粋な金銭や栄誉といった自己顕示力を満たすような欲望だけでなく、知識欲や価値観といった人生の心理や意味づけのような心を満たす高度な欲望に働きかけるのです。
これを意図的に作り出すことができる槙島聖護は相手が気持ち良くなれる空間演出能力に長けているといえます。
作中でも、インターネットやシステムの知識に長けた凄腕ハッカー「チェ・グソン」をも魅了し、計画の仲間にしています。
このような天才的な頭脳を持つチェ・グソンにさえ、欲を満たすことのできる槙島聖護はカリスマ性を備えた天才といえるでしょう。
あらゆることを雄弁に語るための知性
槙島聖護の会話の中では多くの哲学者、書籍の引用から自身の言わんとしていることを表現していることが多いです。
的確でかつ深みのある話で相手を惹きつけることができてしまうのです。
話を聞いた相手が「この人は自分の知りたいこと全て知っているんじゃないか」、「自分をまだ見ぬ高見に導いてくれるんじゃないか」という気持ちにさせてしまうのです。
これにより、現在の社会を壊す仲間を集め、方法を見つけることができたというわけです。
これは多くの書籍を読み、膨大な知識と本来あるべきだと思われる人間の価値観を取得していること、自身の哲学を構築するために考え抜かれた結果だといえます。
的確でかつ深みのある話で相手を惹きつけるだけではなく、正解なんだと思わせることが本来のカリスマと言われる所以だと考えられます。
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