ハロー効果とは – 人の印象に大きな影響を与える心理効果と具体例を紹介!

心理学

 

あなたの周囲に話したことはないけど、その人に対して、良い印象を持っているということはありませんか?

自分にとって、その人が魅力的に感じる要素を持っていることで、あなたの中の評価が高まっているということです。

これに思い当たるあなたには、”ハロー効果”が働いていると考えられます。

このハロー効果が働いていると、あなたはもちろん、周囲の人の印象を良くも悪くも歪めることができてしまうといったものです。

 

本記事では、そんな人の印象を変えてしまうハロー効果について説明していきたいと思います。

 

スポンサーリンク



ハロー効果とは

 

ハロー効果とは、ある特定の対象に対して評価する際に、目立った1つの特徴に引きずられて、他の特徴についての評価をゆがめてしまう心理的法則のことを言います。

つまり、その人の強い特徴や出来事がその人全体の評価を変えてしまうということです。

このハローは「後光」を意味することから、「後光効果」とも呼ばています。

 

あなたもスポーツや勉強といった際立って優れている部分がある方に対して、「人格も優れているのでは?」と感じてしまうことがあるかと思います。

最も多い例えで言うと、「出身大学が東大」というのが挙げられます。

「日本の最高偏差値の大学に通っているのだから、仕事もできるのだろう」と過大評価されることがあると言われています。

これも一種のハロー効果ともいえるでしょう。

 

そんなハロー効果を結論付けた実験に”印象形成実験”というものがあります。

印象形成実験とは7つの形容詞から人はどのような印象を持つかといった調査をした実験です。

被験者たちに、下記の2人の人物の特性を左から順に提示しました。

①「知的な」「腕がたつ」「勤勉な」「温かい」「てきぱきとしている」「実際的な」「注意深い」

②「知的な」「腕がたつ」「勤勉な」「冷たい」「てきぱきとしている」「実際的な」「注意深い」

 

この2つのパターンの違いは性格が「温かい」か「冷たい」かの違いです。

それ以外は同じなので、能力面では何1つ違いがないはずです。

ですが、この「温かい」「冷たい」といった性格は人間関係にとても大きな影響を与える特性でもあります。

結果は、双方のパターンで異なった印象の被験者は受け取りました。

①は「欠点はあるが、能力がある人」、②は「欠点があるために、能力のあるだけの残念な人」という受け取り方をしたのです。

このことから、1つの周囲が重視する特性が悪いものであれば、その人自身の全体的な印象も悪くなるということ結果となったのです。

 

このように周囲の重視している特徴や目立った特徴によって、人に与える印象は良くも悪くもなるということが分かったのです。

 

 

美しくて礼儀正しいと印象が良いのもハロー効果

 

あなたはテレビで観て、好きになった芸能人の方が1人はいらっしゃるかと思います。

その中でも、男性の場合は好きな女優さんがいるんじゃないかと思います。

ですが、ほとんどの方がその女優さんと一度も直接お話をしたことはないけど、「この女優さんは性格が良いに違いない」と感じていませんか?

これもハロー効果といえるでしょう。

美しくて、面白くて礼儀が正しいことから、性格が悪いはずがないとおもってしまうんですよね。

もちろん、あなたが感じたような人物なのかもしれません。

ですが、「その人と仲が良くてよく食事に行きます」と言った関係でない限り、まったくの信頼性はないわけです。

だから、自分が信じていた本性と違った考え方や行動をすると、裏切られたといった感覚になるわけです。

少し前に老若男女問わず、人気が高かった女優さんが不倫をしたことで、多くの人が批判されていましたが、それもハロー効果が歪めた印象とは違う行動をしてしまったからですよね。

これは本来、友人や家族といったその女優さんのことを知っている人間関係であれば、そこまでのギャップは感じなかったかもしれません。

 

 

人気の商品のCMもハロー効果

 

人気のある商品やサービスでもハロー効果を用いていることがあります。

イメージの良い芸能人の方を起用して、イメージや信頼感を与えているといえます。

例えば、化粧品のCMなんかもそうですよね。

綺麗な女優さんがその化粧品のCMに出演していれば、その商品すらも良いものに違いないと考えてしまうと思います。

この「化粧品は○○さんがCMで紹介しているから効果が期待できるぞッ!」と考えてしまうことがあるかと思います。

ですが、その女優さんが実際に使用しているわけではないですよね?

それでも、出演されている女優さんの評価に比例して、商品が魅力的に感じられるのは事実です。

このように世間から評価の高い人物を用いて、CMで商品やサービスをPRすることで、その商品が魅力的に見えてしまうことから、ハロー効果が働いていると考えられるのです。

 

 

太っていると悪い印象になるのもハロー効果

 

よく太っている人が悪い印象を持たれることがあります。

「太っているから自己管理ができていない、傲慢そう」とか「太っている人は食事のマナーや部屋が散らかっていそう」だとか様々な悪い印象があるかと思います。

ですが、実際にそういった人と関わった経験がある方はお分かりいただくことがあるかと思いますが、その逆って結構多かったりしますよね。

太っているからといって、運動ができていないだけで、それ以外の食生活やマナーもきっちりしていたり、謙虚だったりします。

つまり、太っている方に対しての周囲の人の「偏見」ということです。

これも太っているという目立つ特徴から本来の彼らの印象を悪い方向に歪めてしまうハロー効果が働いているといえます。

こういった悪い方向にもハロー効果は働いてしまうことがあるので、注意が必要です。

 

スポンサーリンク



スポンサーリンク

  人気コンテンツ  

コメント